Dummy Head 等身大フィギュア

Dummy Head 等身大フィギュア

等身大フィギュアとは実在する人物や動物または空想上のクリーチャーを、まるで生きているかの様に等身大サイズでリアルに制作されたものを言う。海外ではシリコンヘッドやシリコンボディーと呼ばれる事が多い。実際に使用されている場は、映画やテレビ等だが最近では広告PRなどの販売促進用で使用されたり、企業や店舗のディスプレイ、テーマパークなどの造形物としても使用されている。
基本的にリアルな人形と聞くと蝋人形を想像しがちだが、特殊メイクの業界では主にシリコンやウレタンゴム、プラスティックなどの素材を使用して制作される。このシリコンと言う素材は非常に扱いが難しく制作工程も複雑だが、その肌に似た質感や透明感は他の素材では一切出せない。
弊社独自で開発したその手法は究極のリアリステックで毛細血管、肌の表面、色味、眉毛、まつげ、頭髪の生え際などの細かい部分へのこだわり、義眼・義歯、爪等の細かな部分をも独自で制作・開発しています。

原型彫刻 等身大フィギュアを制作する際は、モデルご本人の顔型を取ってから制作する方法と、それが出来ない場合は写真のみから粘土で原型を制作して行く場合の方法があります。今回の制作では松山ケンイチさんご本人がお忙しく、型取りが出来なかった為に写真から原型をおこしていきました。ポートレイトからドラマの合間で撮影された写真など約500枚の資料を見ながら制作していきます。
テクスチャー彫刻 表情が決まった所で仮の義眼をはめ込み、さらに肌の質感である毛穴や小皺などを彫刻していきます。
プラスティックのフィルム等を使用し、原型の上から針で一個ずつ毛穴をつける作業には頬だけで数時間かかる場合もあります。
彫刻の型取り 原型完成後、型取り用のシリコンを何層も重ね塗り付け型を作っていきます。
クリーンアップ 材料の硬化後、粘土を砕きながら型から外していきます。シリコンの表面には毛穴や皺等の細かな質感が全て象られています。
シェルの制作 きれいに型が取れた後は、シェルと呼ばれる物の制作をおこないます。これは人間で言う頭蓋骨にあたる部分で、等身大フィギュアとして出来上がった際の芯になります。
シリコン準備 シェルの加工が終わり、粘土から取った型同士を固定したらシリコン注型の作業です。アメリカ製のシリコンを数種類ブレンドし、そこに着色材やフロッキングと呼ばれる細かなナイロン繊維を混ぜ合わせながら、赤い毛細血管やリアルな肌色を先に内部着色していきます。
シリコン注型 その後、硬化剤を混ぜ合わせ、型に流し込んでいきます。一日硬化させて型から外します。
ペインティング 外し終わったシリコンは表面にオイルが付着している為、特殊なクリーナーで洗浄していきます。シリコン素材はシリコン以外の素材を接着させない性質があり、そのままペイントしてもすぐ落ちてしまう為、特殊な加工を施しながらペイントしていきます。その為、水で擦りながら洗い流してもペイントは剥がれない仕組みになっています。 何度も薄くペイントしながらリアルな肌の色味を表現していき、ペイントの効果でメラニン色素や内部の透けて見える肉の色味など細かく表現していきます。
眉毛の植毛 一旦ペイントが完成した所で、髪の毛やまつげ、眉毛を一本一本専用の針を使用し植毛していきます。髪の毛は本物の人毛ですが、眉毛やまつげには動物の毛を使用しています。
生え際の植毛 リアルな生え際になるように頭部の生え際は2cm植え込むのに1週間程かかります。
ボディー・小道具・衣装の制作 顔以外のボディーパーツやその他の造形物・小道具、衣装に関しても細かく制作していきます。納品時期までの全ての制作で2ヶ月かかります。
現場設置 納品当日、バラバラに制作されたパーツや小道具を順序良く組み立てていきます。開館後は一緒に写真が取れるサービスがあり、万が一の事を考えて転倒などの危険が無い様に鉄骨で固定してあります。
最終仕上げ 最後に照明の具合を見ながら、ペイントやヘアーなどの手直しをし、完成です。

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